地震発生時の株の動き
大きな地震が発生すると、経済への影響が懸念されて株価が瞬間的に下がる傾向があるらしい。
今回は大きな地震が発生したタイミングで株価がどのように動くか調べてみた。
地震が株価に及ぼす影響
2004年から2014年にかけて発生した大きな地震(震度6以上)を以下に示す。
(※Yahooの地震情報ページより引用)
この中で、実際に取引時間帯で地震が発生したケースは6件あった。
この6件が発生したときに株価はどのように動いたのか、日経225先物取引のチャート(5分足)を見ながら検証してみた。
福島県浜通り地震(余震)
2011年4月12日14時07分頃、福島県浜通りで震度6弱の地震が発生した。
これは4月11日に発生した大地震の余震だと言われている。
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
地震発生時に株価が鋭く下がっているのが分かる(下ヒゲが付いている箇所)。
その後株価は14:00~1500にかけて大きくUの字を描いて回復している。
余震ではあるけども、大きな地震によって株価が影響を受けている様子が分かる。
福島県浜通り地震(本震)
2011年4月11日17時16分頃、福島県浜通りで震度6弱の地震が発生した。
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
地震発生時に大きく株価が下がっているのが分かる(長い陰線)。
その後17:00~20:00にかけて徐々に株価が回復していってる。
この地震が起きた時期は、日本中の人々が福島原発の問題でピリピリしていた。
震源地が福島付近だったので心配による売りが集まったんだろうか・・・?
静岡県東部地震
2011年3月15日22時31分頃、静岡県東部で震度6強の地震が発生した。
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
地震発生時にわずかに株価が下落しているが、その後すぐに回復している(むしろ前の水準より上がってる?)。
この日は福島原発の放射能漏れが深刻化してきていて大暴落が起きた日だった。
みんな震源地が福島付近でなくて安心したため、大きな売りには至らなかったんだろうか・・・?
東北地方太平洋沖地震
2011年3月11日14時46分頃、東北地方太平洋沖で震度7の地震が発生した。
(いわずと知れた東日本大震災である)
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
時刻14時46分に発生した巨大な本震により、大きな暴落が起きている。
その後15時15分に余震が発生したが株価はそれほど下落せず、その後リバウンドによって少し株価を戻している。
大震災が発生した直後でまだ情報が錯綜していた段階のはずなんだけど、みんな素早いタイミングで売りに出ているのが分かる。
宮城県沖地震
2005年8月16日11時46分頃、宮城県沖で震度6弱の地震が発生した。
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
地震発生の時刻(11時46分)を見ても、あまり株価には動きがないように見える。
この地震はちょうどお昼の取引停止の時間帯にかけて発生したので、後場が始まる12時30分まで情報を集める時間があったと思う。
地震の規模を把握した金融機関が「特に売る必要はなし」と判断したため、株価に影響がなかったんだろうか・・・?。
新潟県中越地震 (余震)
2004年10月27日10時40分頃、新潟県中越地方で震度6弱の地震が発生した。
これは10月23日に発生した大地震の余震だと言われている。
このときの日経平均先物チャートを以下に示す。
地震発生の時刻(10時40分)を見ると、長い陰線を付けて比較的大きく下落しているように見える。
しかしそれ以前のタイミングからすでに株価の下落が始まっているので、この下げが地震の影響であるかはよく分からない。
この地震はちょうど前場が終わるタイミングで発生したので、お昼休みの11:00分~12:30分の間にしばらく情報を集める時間があったと思う。
後場で株価が緩やかに戻っているのは、地震が10月23日に発生した大地震の余震であることが分かって「特に問題なし」と判断したためかもしれない。
結論
大きな地震が起きるとたしかに株価が下落するケースがあった。
でも中には株価が下落しないケースもあって、絶対に下がるとは言いきれないみたい・・・。