ブレイクアウトの確率

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株価が過去数日間の最高値を更新したタイミングで株を買う手法。これをブレイクアウトというらしい。

今回は、ブレイクアウトが起きたあとの株価の推移(確率)を計算してみた。

 

ブレイクアウトが起きたあとの株価推移

ブレイクアウトが起きたあと、株価はどのように推移するのか?以下のような手順で計算してみた。

 

  1. 2000年1月~2014年8月の日経平均銘柄(225種)の日足データを用意。
  2. 株価の終値が過去20日間の最高値を更新した日を抽出。
  3. 抽出した日の1営業日~5営業日後の株価の統計をとって前日比が「プラスである確率」と「マイナスである確率」を計算。

 

以下が計算結果。

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計算結果を見ると、ブレイクアウトが起きたとき、

・1営業日後の前日比がプラスである確率は45.4%

・2営業日後の前日比がプラスである確率は46.1%

・3営業日後の前日比がプラスである確率は46.7%

・4営業日後の前日比がプラスである確率は47.2%

・5営業日後の前日比がプラスである確率は47.3%

であった。

 

この計算結果を見ると、ブレイクアウトが起きたあとはむしろ株価が下がっていく傾向があるように見える(すごく小さい傾向だけど)。このタイミングで株を買うとむしろ損してしまうんじゃないかなって思ったんだけど、どうなんだろう・・・?

  (※ちなみに、ブレイクアウトが発生した日は全部で98202件あったので、サンプル数は十分たくさんあると思います。)

 

 同様の方法で、今度は最高更新の判定期間を20日~40日といろいろ変えてみて、以降の前日比がプラスとなる確率を求めてみた。

 

以下が計算結果。

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計算結果を見ると、20日間、30日間、40日間いずれの場合もほぼブレイクアウト後は株価が下がる確率が高かった(雨マークは「前日比がマイナスとなる確率が高い」ことを表しています)。

計算期間20日間~40日間をそれぞれ比べてみても、株価の推移する傾向にはあまり影響がないみたい。

 

結論

株価が上昇してブレイクアウトが起きると、その後一週間は株価が下がっていく傾向が見られた(ただしすごく小さい傾向だけど)。

単純に確率だけ考えると、ブレイクアウトが起きたあとはむしろ株を売ったほうが良さそうに思えた。

ブレイクアウトの方法を検証するには、株価の確率だけじゃなくて、前日比の期待値みたいなものも計算した方がいいのかもしれない。

期待値の計算をすれば、「下がるときの勢いは弱いけど上がったときの勢いはすごい」、みたいな傾向が出てくるかもしれない。

 




“ブレイクアウトの確率” への2件のフィードバック

  1. Constance より:

    It’s imtaieprve that more people make this exact point.

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