ゴールデンクロスの確率
株価の短期の平均線が株価の長期の平均線を追い越すことをゴールデンクロスという。
ゴールデンクロスが起きるとその後株価は上昇する傾向があるらしい。
今回はゴールデンクロスが起きたあとの株価の推移(確率)を計算してみた。
ゴールデンクロス後の株価
ゴールデンクロスが起きたあと、株価はどのように推移するのか。以下のような手順で計算してみた。
- 2000年1月~2014年8月の日経平均銘柄(225種)の日足データを用意。
- 5日移動平均線が25日移動平均線を越えた日を抽出。
- 抽出した日の1営業日~5営業日後の株価の統計をとって前日比が「プラスである確率」と「マイナスである確率」を計算。
- 抽出した日の1営業日~5営業日後について前日比の期待値を計算。
以下が計算結果。
計算結果を見ると、
・1営業日後の前日比がプラスである確率は46.3%(マイナスである確率は48.6%)
・2営業日後の前日比がプラスである確率は46.0%(マイナスである確率は49.0%)
・3営業日後の前日比がプラスである確率は46.3%(マイナスである確率は48.7%)
・4営業日後の前日比がプラスである確率は45.6%(マイナスである確率は49.2%)
・5営業日後の前日比がプラスである確率は46.6%(マイナスである確率は47.9%)
であった。
この結果を見ると、ゴールデンクロスが発生した後はむしろ株価が下がっていく傾向があるみたい(とても小さい傾向だけど)。
なんだか予想とは逆の結果になってしまった・・・。
(※ちなみに、ゴールデンクロスが発生した日数は全部で20041件あるので、サンプル数は十分たくさんあると思います。)
同様の方法で、今度はもう少し平均線の期間を長めにとって、25日移動平均線と75日移動平均線がゴールデンクロスしたときについて調べてみた。
以下が計算結果。
計算結果を見ると、
・1営業日後の前日比がプラスである確率は47.7%(マイナスである確率は47.0%)
・2営業日後の前日比がプラスである確率は46.2%(マイナスである確率は48.0%)
・3営業日後の前日比がプラスである確率は48.4%(マイナスである確率は45.6%)
・4営業日後の前日比がプラスである確率は47.7%(マイナスである確率は47.2%)
・5営業日後の前日比がプラスである確率は47.3%(マイナスである確率は47.0%)
であった。
この結果を見ると、ゴールデンクロス後はどちらかというと株価が上がっていく傾向があるみたい(とても小さい傾向だけど)。
なんだか一貫性のない悩ましい結果になってしまったな・・・。
(※ちなみに、ゴールデンクロスが発生した日数は全部で5722件あるので、サンプル数は十分たくさんあると思います。)
結論
・5日平均線と25日平均線がゴールデンクロスすると、その後一週間株価が下がる傾向が見られた(ただしとても小さい傾向)。
・25日平均線と75日平均線がゴールデンクロスすると、その後一週間株価が上がる傾向が見られた(ただしとても小さい傾向)。
どちらの場合にしても確率的にとても弱い傾向しか見られなかったので、ゴールデンクロスから株価を予想するのは難しそうだと思った。